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2005年01月12日

●損益計算書と在庫

損益計算書上の利益に在庫金額は関係が無い。
これは長年会社を経営されている方でも、よく理解されていない方が見受けられる。

これらを知ることは、直接在庫管理の手法として役立つわけではないが、まず原理原則を正しく理解しておかないと、いろいろな局面で正しい判断ができなくなるので、最低限の知識はあったほうが良い。

法人(個人営業でもそうですが)の財務諸表には損益計算書と貸借対照表というのがあり、「利益」というものは損益計算書に基づいて算出されるものだ。

ここで落とし穴があるわけで

★★損益計算書上の利益には在庫金額は一切反映されない★★

ということだ。これをまず理解していただきたい。

極端な例になるが、1個1万円の商品を100個仕入れたと仮定する。

(お話しをシンプルにするために、消費税は無視)

すると、仕入れ金額は100万円である。

その条件で

A、11.000円で100個すべてを完売した。
(キャッシュは110万円入り、100万円の支払いをしても10万円残る)

B、50万円で1個販売して、残り99個は不良在庫になってしまった。
(キャッシュは50万円入り、支払いが50万円不足した)

というふたつの例をあげてみる。

「利益」が出ているのはどちらになるのだろうか?
感覚的にはAの方が利益が上がっているように感じてしまう。

しかし、答えはBなのである。

販管費が同じと仮定すると、利益(営業利益)を決定するのは粗利益の金額である。
この計算方法にトリック?がある。

粗利益というのは以下の計算方法で算出される。

★売上げ金額ー売上げ原価=粗利益

クセモノなのは、この売上げ原価というヤツで、これは仕入れ総額とはリンクしない。
売上げ原価は下記の計算式で算出する。

★前期(月)末在庫±当月仕入れ-当期(月)末在庫★


これに当てはめると、Aの粗利益は「10万円」。
一方Bの粗利益は「40万円」。

すると、仕入れの支払いは50万円も足りないにも関わらず利益はBの方が5倍も出ていることになってしまうわけだ。

つまり損益上でいう粗利益は、あくまでも販売された商品の仕入れ価格と販売価格の差額が積み重なって出来上がっていくので、いわゆる売れ残りはカウントされず、貸借上の棚卸資産に計上されていくだけである。

すると、40万円の粗利益があがった!と喜んでいると、いざ支払いの段になってキャッシュが50万円不足するという事態が
発生してしまうことになる。

上記のような単純なものであれば「感覚」だけで対処可能。

しかし、売上げが増加していくと、それにつれて扱い商品数も増加し、実際の店舗運営において上記のような単純な様相を呈することはまずありえない。

その為、ある程度システマチックに在庫を管理する仕組みをこしらえておかないと、いつのまにか在庫がキャッシュを圧迫してしまい売上げは伸びているのにキャッシュはいつまでもショートする、というようなことになってしまう。

この部分はアタマでは理解できてもなかなか消化できない部分。

しかし、しっかりした在庫管理をしていくためには上記の原理原則を本当の意味で理解する必要がある。

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